フリーメイソンの儀式の内容

フリーメイソンの儀式が特異なのは誰もが認めるところで、私なんかも伝統的な重々しさを感じる反面、
胸を張って『奇妙なものではない』とは言えない。オカルトっぽいと言われても反論できない。

儀式がどんな風に行われているかを（フリーメイソンに入らずして）知りたければ、
DVDでおよその感じを見ることは出来る。

例えは、このHistory ChannelのDVDも、メイソンに言わせればかなり『えぐい』くらいに
儀式の光景と内容に踏み込んでいると言える。


もちろんこの中で行われていることが全く同じとは言わない。儀式には言わば『方言』のようなものが
あるし、恐らく取材側による『方便』もあるかも知れない。取材に応じた側も、すべてを公開するという
よりは、エッセンスを見せたに過ぎないと言える。

それにしても、チョット見せ過ぎのような気が・・・(笑)

DVD化されるほどまでになると、私もうっかり妻の居るところでDVDを見てしまい、
『昔はオカルトみたいなことやってたのね』とサラリと言われて焦る。

『今も』なのだが・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

儀式の中身については、こちらのDVDでも結構触れている。
レビューは今度書いてみようと思うが、こちらもなかなか面白い。

日本のWebサイトでインチキな情報ばかり拾ってしまうくらいなら、このDVDを見てから
フリーメイソンについて知ったかぶって欲しいくらいだ。

フリーメイソン本人から見ると、いずれのDVDも見所の映像が多くて面白い。
先日紹介した入門編に比べると、何度でも観れる感がある。

フリーメイソンの夕食

フリーメイソンは毎月の定例会でビジネス（英語でBusinessと言うが、『仕事』というのとは
ニュアンスが異なる）を済ますだけが集まる目的ではなく、本来はその後の食事を交えた
交流が目的、というか単純に『楽しみ』である。

フリーメイソンは交流するために集まってるので、できれば入会者の審査とか各種儀式は
早々に済ませ、ワイン片手に色々とおしゃべりするのが楽しい。

何かのイベントやパーティーともなれば、あるロッジまたは複数のロッジが共同でその晩餐会を
Hostするが、毎月の定例会後の夕食会の用意の責任はJunior Warden（ジュニア・ウォーデン）
にある。JWが食事の準備・手配の責任を負い、両Stewardsがその補佐に当たる。

役員各々にそれぞれ任務があるが、JWの責務には単純に実費が掛かる。
尤も、夕食会に参加するメンバーはいくらか出すので、Payされるしいずれにせよ大した額ではない。
大体みんな千円札を投じるので、実は儲かってたりして（笑）

多くのロッジはロッジのキッチンで準備するが、ロッジによってはどこかで調理したものを
運んでくることもある。時間がなくてケータリングで済ますこともある。

中には、Refreshmentを持たない、というかJWがサボって持てないロッジすらある。
そうなると、一体何のために時間を作って集まってるのやら、分からないことになってるようだ。。。

フリーメイソンという保険

フリーメイソンは昔の人にとって、つまり保険がなかった時代の人にとってはある種の保険の
ようなものだった。危険な石造建築作業で大きな負傷を負った際、働いて稼げない分を石工の
仲間たちが彼および彼の家族の生活を支援した。もしメイソンが事故で死亡した場合も、
彼の未亡人および残された子供たちへの支援を行った。

現在でもその慣習は確実に残されており、特に国民年金や社会保障を受けられない外国人（日本に
於ける外国人という意味だけでなく、日本人も外国で生活していれば外国人）に事故や万一のことが
あれば、それはフリーメイソンの仲間が支援する。

それを象徴しているのが、第3階級の最も大切なパートの一つでの宣誓。

Masonic Charityの本質は、まさにこれ。メイソンおよびその家族が健全であって初めて、
継続的な公共への慈善活動も成り立つ。この辺、最近の若いメンバーはあまり理解してない
のが残念。先輩たちがきちんと教えていかないとね。

或いは、何を勘違いしてか、フリーメイソンの中にいること自体が保険になっているからといって、
自ら生命保険や年金の積み立てを止める人もいるという。社会人として最低限のことをして初めて、
フリーメイソンの相互扶助にすがれるというのに。

FREEMASONRY フリーメイスン - 開かれざる扉 レビュー

一言で言えば、完全なる『入門編』。
フリーメイソンであれば誰でも知ってる内容ではなかろうか。
ただ、フリーメイスンの歴史については様々な説や考察があるため、
この入門編が必ずしも真実を語っているとは限らない。

ただ一般的に、多くのフリーメイソンが真実に近いと思っている事項について解説してあると言える。
語り手、というか解説者は片桐PGM。片桐さんなりの考察が多い。

映像は東京メソニックセンター内・日本グランドロッジ配下のロッジの映像が多く、
日本のメイソン向けに作った記念品のような位置付けが正しいような気がする。

海外のFreemasonモノDVDと比較すると、造りがプアな印象を受け、安っぽさバリバリだ(笑)
それでも外部の人間にとったら貴重な映像ばかりだし、東京メソニックセンターに縁のある
メイソンであれば、それはそれで映像として残しておきたいものであろう。
ウチのロッジも撮影に来て欲しかったものだ。

ま、フリーメイソンに興味のある人なら、最初の一歩として選んで良い作品だと思う。