この本は間違いなく面白い。
別に加治さん(ペンネーム)に媚びを売る訳ではないが(加治さんもこのブログを知らないし)、
真偽のほどは置いといて面白い。
『フリーメイスンへの誘因剤』のような本で、私の個人的な理想の反対側をいく本だが、
まぁこれを読んでフリーメイスンに興味を持って、そこから更にきちんと学んだ後に
フリーメイスンの石の扉を叩いてくれれば、この本の存在意義も高いと言えるだろう。
この本に書かれているエピソードとしては、海外に旅行に行った際、見知らぬ土地でも
Masonicなサインを店先や宿の入口で見つければ、『兄弟』として便宜を図ってもらえるというものや、
空港の税関で長蛇の列にいても、空港職員がMasonicのピンなどを自分が身に付けているのを
見付け、そして特別に計らってくれるというものなど。
・・・・・・・・・・・・・・・・・。
まぁいいや。
この本は、
当時はフリーメイスンに関する情報も乏しく、友人の話のみが頼りだった。
結果的に所謂ただの社交場(ただし男だけ)だったのだが、その前は『フリーメイスンという種類の人』
が居るような感覚で聞いていた。
私の友人がフリーメイスンだと教えてくれた時、友達なのに『フリーメイスンという種類』に思えた。
ただ、そこは永年付き合いのあった友人のため、すぐに『フリーメイスンというクラブのメンバー』
という感覚に切替えることができたが、それでも初めてフリーメイスンの集まりに参加した際、
会う人、会う人に対して『おお、この人がフリーメイスンか』などというおかしな感覚をおぼえた。
やはり歴史ある古い儀式を通じて本人が『自分はフリーメイスンである』という自覚が強いからか、
政治家や他の団体、例えば東大の教授に会ったような感覚とは大きく異なった。。。
(政治家も東大教授も実際に会ったフリーメイスンにいたが。)
巧く例えられてないが、逆に言えば警察官や自衛官に会った時の感覚に似ていた。
本人=フリーメイスン
という感覚が強かったし、それは今でも同じだと思う。
それだけ、所謂普通の社交クラブとは少し違うということが言いたかった。
皆一様にフリーメイスンの集まりを楽しんでいるが、人との接点を楽しむメイスンもいれば、
儀式を楽しむ人、定例会議が好きな人(あまりいないが・・・)、イベントの運営を楽しむ人など、
人それぞれ楽しむポイントが異なっており、この点もフリーメイスンの面白い点だと感じている。
そのため、フリーメイスンと会うと、普通の人とは異なる印象を受けるのかも知れない。
一般人として人生を過ごすよりも、少し大きな得をしながら生きている人に特有なのかも。
たまに、『奥様にはどのようにしてフリーメイスンのことを説明されましたか?』と訊かれる。
その質問の理由を問うと、大抵の場合『自分は上手く説明できないから、コソコソとやってます』と返ってくる。
このような質問をしてくるのは日本人の若いメイスン、およそ30代~40代前半くらいが多い。
外国人のメイスンで同じようなことを考えている人はまずいない。
そしてそのような質問に私はいつも落胆する。そして少しキレる(笑)
なぜって、妻や家族にもフリーメイスンのことを説明できないということは、本人もフリーメイスンについて
理解していないことになる。何かやましい気持ちでもあるのだろう。
これは本当に残念だし、腹立たしい。
男同士で集まって、定例会では入会希望者の報告やチャリティーの活動予定・内容などを共有し、
会議後に食事して帰宅。或いは飲みにいく。たまの晩餐会では他のロッジのメイスンとも交流を広げる。
これのどこにやましい要素があるのだろうか?
私の妻も同様にキレる(笑)
『だったら、一度奥さんをBanquetに連れてくればいいじゃない。』
その通りなのだが、なぜか日本人メイスンの中には、メイスンになってしばらくしても妻に話せないらしい。
そんな夫婦関係もどうかと思う。しかも、あんなに国際的な社交場に通うメンバーなのに、
それを誇れないなんて。
海外の古い映画ですら、夜遅く帰宅するメイスンに対して、その妻が『あんた、また今夜も遅くまで
メイスン達と飲んで帰ったの!』とカミナリを落とすような、単なる社交場として認知されているのに。
本当にフリーメイスンを愛しており、彼の生活の一部になっていれば、妻の理解を得ることなど
当然のことで、しかも特に説得などしなくても自然と協力を得られるのに、最近の若いメイスン、
恐らくネット世代なんだろうか、大してフリーメイスンのことを勉強せず、表面上のノイズに毛が生えた
ような情報だけで近寄ってきたメイスンにはこれができない。
(自宅に届く郵便物はどうしているのか逆に訊いてみよう。)
『消える理由』と書くと、電波ゆんゆんな人々は『消される』とか想像しそうだが、
『来なくなる理由』という意味。日本のフリーメイスンのメンバー数は、会員の死去による減少よりも
遙かに多くの自然消滅により減っている。尤も、本人は自分のことを『幽霊会員』だと思ってる人も
いるようだが、Dues(年会費)を払っていなければとっくの昔に除籍になっているだろう。
フリーメイスンの集まりに来なくなる理由として、海外への移転というのは結構多い。
特に日本に駐在・駐留で来ていた外国人が、母国への帰還に伴ってこなくなるというもの。
それでも、年に1回くらいは訪ねて来てくれたり、或いは便りをくれたりするため、そういうメイスンを
『消えた』とは言わない。
私が最も気にする『消える』メイスンとは、フリーメイスンのことをよく知らず、逆にネットか何かで
大きな勘違いをして入ってきたがために、『期待はずれ感』により来なくなるというもの。
フリーメイスンに入らなければ分からないことも当然たくさんあるが、まるで、
・フリーメイスンが何かのスパイ組織(笑)だったり、
・特別に上流階級の人々の集まりだと思ったり
(それならそこに当てはまらない本人は入会できないハズだが)、
・世界や社会を裏で支配している特権団体(笑)であったり、
・世界のリーダー達とすぐ肩を並べられる存在になれたり、
・不祥事や違反も警察の裏でもみ消せたり(笑)、
・人口を10億人まで減らす時(笑)の削減対象から外れる、
といったような妄想を抱いてくる人が殊最近は非常に多く、わざわざ1人1人に訂正するのも
馬鹿馬鹿しく、或いはそのような妄想は通常隠してくるため、結果としてその類の妄想を持ってきた
人はメイスンになって中身が見えた途端、来なくなる。
フリーメイスンの活動というのは、一般的な感覚では非常に面倒臭いものばかりで、
最近の志願者の多くは慈善活動やキッチンワークなど期待していない。
そのため、自分が期待した内容との余りのギャップに、早々と自ずから姿を消すのであった。
その他の消えるパターンで挙げるとしたら、・・・これは中の人なら誰のことを言ってるか
特定できてしまいそうだが(笑)、
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