フリーメイソンになる資格が得られない条件を以前のエントリで書いたが、
そういえば大切なことを書くのを忘れていた。と、言っても、誰でも知ってることではあるが、
それは、『成人男子』であること。
この辺は日本以外の国を例にすると、アメリカやフランスなど女性でもメイソンになれる
国があり、フリーメイソン全般の定義としてはふさわしくないのだが、『基本的には』男子のみ
であり、またそれも成人に限る。
欧米では何でもかんでも『ジェンダー・フリー』を唱え、伝統もお構いなしに男女平等の
名の下に破壊する。別に差別して女性の入会を認めないのではなく、そもそも男性のみの
団体だったので現在までその流れを受け継いでいるだけなのに、女性が入り交じったりした
日には、儀式もどんな感じになってしまうのか、想像しただけで(以下省略)
そんな話はさておき、言いたいのは『成人男子』という定義付けのため、国によって
入会できる男子の年齢が異なるということ。日本に於いては20歳だが、世界的な基準は
21歳だろう。とはいえ、成人したから『はい、ようこそ』ということはない。
これも大前提として以前のエントリで書いたが、そもそも『相互扶助』の互助組織であるため、
成人したからといって経済力のない只の若者や学生がフリーメイソンに入ったところで、
他のメンバーにとって迷惑なだけだ。もしもの時に助けてもらえることばかり期待して、
助けることができないなら、Masonic Charityは成り立たない。
ネットに強い現在の若者がフリーメイソンを知り、好奇心で門を叩くこともあるが、
その前に自分に入る資格があるかよく見極めて欲しい。
もし未成年でフリーメイソンのようなFraternityに入りたいのなら、
Order of Demolay(デモレー・インターナショナル)という若年男子のための団体もある。
ビル・クリントンなんかもこの団体の出身だが(別に有名人を引き合いに出して宣伝したい
訳ではないが)、ボーイスカウトといえばかなりポピュラーなことはご存知だろう。
ちなみに私の息子は未だ成人していないため、もし本人が入りたいと言えばDemolayになるが、
聞いたところに因ると日本では2名くらいしかメンバーがいないそうで、これは今後の
Demolay組織の中心となって牽引できるチャンスか、と親は勝手に想像してるのであった(笑)
別の処にあるため、あまり訪れる機会がないのだが、日本グランドロッジを始め、
日本のフリーメイソンの中枢がそこに集まっていると言ってよい。
・・・が、あそこは大抵、人も閑散としていて、平日や日曜日に行こうものなら、
2~3人もいないのではないか?と思うくらい少ない。
いくつかのブルーロッジ、リサーチ・ロッジやアメリカ管轄のロッジも含め、
事務所が割当てられており、秘書業務・財務業務が行われる。
また、付帯組織であるヨーク・ライト(York Rite)やスコティッシュライト(Scottish Rite)も
事務所を構えており、ブルーロッジのオフィスよりも人が常駐していたりする。
東京メソニックセンターの内部は見学可能で、誰かに頼めば入れてくれるだろう。
ちょうど教会のような施設だと思えばいいだろうか。もちろん西洋の教会とは異なり、
誰もいなければ施錠される。それを以て『秘密結社』呼ばわりされるのは心外だ。
誰かがアテンドしていても、物品が盗まれることもある。
フリーメイソンという組織は想像以上に『貧乏』・・・もとい、『清貧』なので(笑)、
儀式で使う工具(Tool)の一つが紛失しただけで、また皆で購入費を負担しなければならない。
これ以外にもフリーメイソンのマークやシンボルと言われるものがいくつかある。
シンボリックに使われるモノは、All Seeing Eye(日本語で何と呼ぶのが正しいのか
私は知らない)と呼ばれる、あの三角形に眼がついているもので、有名なところでは
アメリカの1ドル紙幣の裏にも描かれているし、フランス人権宣言の扉絵にもある。
このシンボルは海外、特に欧米ではメジャーかつCommonで、アメリカに行けば
割と普通に店の看板になっていたりする。日本がフリーメイソンを秘密扱いし過ぎて
いるだけなのがよく分かる。
他には、勿忘草(わすれな草と言ったり、Forget me notとも言う)をメイソンのアイコン
代わりに身に付けている人もいるし、Scottish Riteメーソンであれば三角形に32という
数字が入っているマークや、14°のヘブライ文字、18°の薔薇十字もシンボルとして好まれる。
Scottish Riteは全てのフリーメイソンに共通しているという訳ではないので
私は余り好まないが、クロス(十字)や双頭の鷲なんかもポピュラーなところか。
それらのマーク、シンボルには全て意味があり、それはメイソンがメイソンとしての
経験を積む過程で教わっていく。何もわからずに身に付けている人、別の言い方をすると
普段からその類を身に付けている人は、メイソンから見たらメイソンではないことが分かる。
日本にあるフリーメイソンのロッジは、基本的には東京メソニックセンターのような施設内にあり、
それ以外で特有なものといえば、米軍施設内にあるミリタリーロッジというのもある。
一覧は日本グランドロッジのHPに掲載されているのでそちらを見て頂くとして、
今日はその中から東京を中心に拠点を置くいくつかのメジャーなロッジを(浅く)紹介してみたいと思う。
・Far East Lodge No.1
『No.1』の名が付く、とても誉れ高いロッジ。『No.1』というのは、日本グランドロッジに
属しているロッジの中で、最初に承認されたという意味。中身は英語。
片桐三郎PGMもこちらに属されている。
・東京ロッジNo.2
多くの外国人で形成され、中身も英語で行われる。
・Square and Compass No.3
国立市にある。中身は英語。但し、日本語によるRitualもあり。試験も同様。
・東京友愛ロッジNo.11
日本人のみで形成され、中身も日本語のみで行われる。
・デモレーランドロッジNo.22
外国人と日本人の折衷型、中身は基本的に英語だが、日本語も使われる。
東京在住の入会希望者がフリーメイソンの説明会に出て、声が掛かるとすれば
この辺りのロッジくらいじゃないだろうか。英語OKならNo.2かNo.22、日本語のみならNo.11、
英語も少々という人ならNo.22も、という感じだろう。
私はこれらいずれのロッジのメンバーにも会ったことがあるが、皆それぞれの特徴を
持っていて興味深い。それらを掛け持ちしている人もいるが、やはりマザーロッジの色が
出ると言った感じだろうか。
また、これらのロッジは日本の管轄下(Under Japan Jurisdiction)であり、
そうでないロッジにも魅力的なところがある。その魅力的なロッジからは、説明会では
声が掛からないんじゃないかな。それこそ本来のフリーメイソンへの入り方である、
『知合いを通じた』入会しかないのではなかろうかな。
他にも、第3階級のMaster Masonだけが入れるResearch Lodge(リサーチ・ロッジ)
というのがあり、フリーメイソンの歴史について勉強したい人が集い、その研究を毎月
発表するというもの。たまに一般公開もしているらしい。
海外に目を移せば、ロッジは世界中に山ほどある。フリーメイソンであれば、
海外旅行で初めての国に行ったとしても、訪ねる先があるというのは心強いし、嬉しい。
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